『グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)』神林長平

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

無粋なことは百も承知の上で、一言言わせてほしい。
こんな終わり方は卑怯だっ!
はー、すっきりした。大丈夫。この物語にこれ以外の結末はそぐわないことぐらいはわかっているから。
基本的には、前巻の感想とほぼ同じ。もちろん、テーマの掘り下げは為されているし、ジャムという存在についてもある程度は明かされ、そうした如何にもSFな部分での楽しみは一層増している。また、ジャムが味方に入りこんでいるという状況が物語に緊張感を与えていて、中だるみをあまり感じないのもよかった。マイナス点も変わらず、ディテールが楽しめないところだけど、文章のテンポ自体がいいので自分が楽しめないのが残念ではあるけれど苦ではない。
いや、流石に名作の誉れ高い作品だけあって、おもしろかったです。
評価:B+