『虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボウ) (新潮文庫)』高橋源一郎

「面白くない」と背番号7の宇野人形は文句をつけた。「あいまいだわね」と『石野真子』ちゃんも同調した。「うるさい、どんな話をしようとわたしの勝手だ」――というわけで、お話は続きます。信じようと信じまいと。9人の金子光春アメリカに行くための地図、伊藤整の「日本文壇史*1、「ハッピイ・エンド」など、文学史上初の豪華8大付録つきで贈る、ポップでキュートなポストモダン新物語(ニューロマンス)。
あらすじに困ったので、背表紙から引用。というか、感想にも困っているのですが。まあ、試みについては終盤でわかりやすいほどわかりやすく示されているのでわかっている(つもり)なのですが、それを書いてしまうのはあまりにひどい所業だと思うので割愛*2。それにしても、石野真子やら少年隊やらその当時は間違いなくポップであったろうものが、今となっては……なのはまあ、多くは語るまい。
まあ、小難しいこと考えずとも十分に楽しめましたですよ。ちなみに、「ニャンニャン」という台詞に一瞬反応してしまったのは秘密。
評価:C+

*1:本当はここに下線がつきます

*2:実はわかっているか自信がないだけだったり!?