『痴人の愛 (新潮文庫)』谷崎潤一郎

痴人の愛 (新潮文庫)

痴人の愛 (新潮文庫)

さて、どうしたものか。なんか何書いても恥かくだけな気がするぞ。あらすじ。『マイ・フェア・レディ』かと思ったら、『嘆きの天使』だった! あれ、ちょっと違う?(注:だいぶ違う)
や、面白かったですよ。堕落していく主人公は見てられなくて、少し辛かったですけども。後半、ヒロインの魅力が減退していくのには困ったものの、最後の最後には持ち直しましたし。
ところで、時代性の違いでしょうけど、ところどころで笑いのツボに嵌まって困った。例えば、こんな台詞、

この「奈緒美」という名前が、大変私の好奇心に投じました。「奈緒美」は素敵だ、NAOMIと書くとまるで西洋人のようだ、と、そう思ったのが始まりで、それから次第に彼女に注意し出したのです。

確かにキャンベルとかいるけどっ。ダメ、谷崎先生、素敵過ぎです。