『星界の紋章②』他 森岡浩之

星界の紋章〈2〉ささやかな戦い (ハヤカワ文庫JA)

星界の紋章〈2〉ささやかな戦い (ハヤカワ文庫JA)

星界の紋章〈3〉異郷への帰還 (ハヤカワ文庫JA)

星界の紋章〈3〉異郷への帰還 (ハヤカワ文庫JA)

さくっと読了。Ⅰ巻だけだと、会話の掛け合いとかは面白いんだけど何故そんな展開になるのかよくわからなかったんだけど、読み通して何となくわかった気がする。要するに作者が描きたいのは、派手な艦隊戦よりもアーヴという特殊な種族なんですね。アーヴでありながら地上人でもあるジン・リント、生粋のアーヴのラフィール、アーヴになってから日が浅く強烈なコンプレックスを持っているクロワール、アーヴに敵視以上の感情を持つ<人類統合体>大尉カイト、などなどその立場の違いからその姿が浮き彫りにされるのはなかなか面白いものがあります。
造語の連発する艦隊戦は派手でたいへんに良いのですけど、あまりにワン・サイド・ゲームで盛り上がりに欠けた気がしないでも。
もちろん、前作からの軽妙な会話の掛け合いも健在。ラフィールはいいキャラですね。ジントは時々、情けなさ過ぎな気がして、いまいち好きになれませんが。