『ファイト・クラブ』チャック・パラニューク

ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)

ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)

平凡な会社員であるぼくの生活は、タイラーに会ったことで一変した。タイラーとぼくが出会ったのは、ヌードビーチに出掛けたときだ。タイラーとぼくが一緒に住むようになったのは、スーツケースの中で目覚し時計が鳴ったからだ。そのきっかけとなった夜、タイラーはぼくにこう言った。「力いっぱい俺を殴ってくれ」
ファイト・クラブ規則第1条、ファイト・クラブについて口にしてはならない。
ナパームの三製法。その一、等量のガソリンと冷凍濃縮オレンジジュースを混合する。その二、等量のガソリンとダイエット・コークを混合する。その三、猫砂を砕き、粘りが出るまでガソリンで溶く。
ぼくがこれを知っているのは、タイラーがこれを知ってるからだ。
ファイト・クラブ規則第2条、ファイト・クラブについて口にしてはならない。
そして今、十分後に消えるパーカー‐モリス・ビルの屋上で、ぼくはタイラーに銃を付きつけられている。


えーと、思わず本文大幅引用してあらすじを紹介してしまったわけですが。なんというか、痙攣しているような文章が不思議に癖になる。突拍子もないストーリー、エピソードの割に、ネタバレしやすい、というあたりも好印象。
しかし、こういうのが映画化できる、というあたり、ハリウッドはやっぱり偉大なのかもしれない。日本じゃ絶対無理だものな。よしんば出来たとしても、単館上映だろうし。だから、どうだ、というわけではありませんが。
評価:B−