『伝奇集』J.L.ボルヘス

伝奇集 (岩波文庫)

伝奇集 (岩波文庫)

小説の小説。小説による小説。或いは、物語られる物語を物語る物語りの物語。
えーと、他にもっといい修辞がありそうだけど、思い付かないからいいや。
珠玉の短編集。恰もレポートかルポルタージュの様に語られる物語が、ここまで幻想味を勝ち取れるものか、と驚いた。ただ、あんまり読解力ないもので、フィクションであることが一読明らかな方――「円環の廃墟」とか「バビロニアのくじ」とか――が、個人的には安心して読めて好き。んー、情けないなー。
評価:A