-『ブルー・ハイドレード 〜転移〜 (スーパーダッシュ文庫)』海原零

ブルー・ハイドレード 〜転移〜 (スーパーダッシュ文庫)

ブルー・ハイドレード 〜転移〜 (スーパーダッシュ文庫)

我慢ならない――
世界中の人間どもが、私の存在に恐れひれ伏すことなく、のうのう生き続けるなんて。

あらすじ。一言で言うと、沈黙の艦隊無限のリヴァイアス? ある事情によって海中でしか暮らせなくなった人類は、長い時を経て3つの国家が繁栄するほどに復興した。お互いに敵対しながらも均衡状態にあったが、文字通り水面下では小競り合いが続いていた。そんな中、さまざまな不幸が重なって、8人の士官候補生たちは故国を追われる身となる。彼らにあるのは、旧式の潜水艦ひとつだけ。意に反して叛乱軍となってしまった彼らの運命は!?
潜水艦同士の戦闘が、とにかく熱い。お互いの手の内を読み合い、裏の裏をかき、知略を弄す。ひたすらに緊張感溢れるシーンの連続。息を吐く間もありません。転じて、キャラクターはヒトクセある連中ばかり。彼らはそれぞれに思惑が有って乗り込んでおり、お互いにそれを秘している。現在、あまり深く描かれていない人物は多いものの、その思惑が明かされればその不満も解消されるのではないか、と。正直、口調とかで判別させられるのも厭だしね。
続きが非常に気になるのですが、前回から半年以上待たされたわけで何とも不安。できるだけ早く出てくれればいいのだけれど。
ところで、桜坂洋の神林にしろ、これの瀬名秀明にしろ、何で帯にこんなビッグネーム持って来れるんでしょう? 選考委員なのかな、と思ったら違うし。てか、新人賞の選考委員に芥川賞作家ってすげえな、おい。