『蒼穹のファフナー』冲方丁

蒼穹のファフナー (電撃文庫)

蒼穹のファフナー (電撃文庫)

アニメの方は、終盤の方だけチラッと見た。ただし、この小説自体は序盤の方を描いていたので、初見とほぼ同じ状態。
ものすごく乱暴な説明をすると、正体不明の敵が地球を侵略してきているのだけど、主人公たちは外の情報が入らない孤島で何も知らされずに暮らしている。しかし、ある偶然からその場所が知られてしまい、偽りの平和が破られました、少年少女たちの明日はどっちだ!?みたいな話。
とにかく、戦闘シーンが圧巻。狂暴化しているときの心理描写、精神攻撃(正確にはちょっと違う)に心が挫けかける描写など、どれも絶品です。
キャラ的には、甲洋がお気に入り。彼がどうやって捻くれていったのか描かれていないのが、本当に残念です。あとは、翔子かしらん。ベタベタで王道の病弱キャラだけど、割と硬派な展開が続く中で一種の息抜きとなっていて和みました*1
序盤だけなのが本当に惜しい。続きがぜひ読みたくなりました。

*1:とはいえ、彼女には過酷な運命が待ちうけているみたいなので、その落差の分辛くなるのだろうけど