『バッカーノ!1933〈下〉』成田良悟

おもしろいこたおもしろかったが、散漫な印象。同時に動かす人数が多過ぎだったからかね。最終決戦の場で、存在を忘れられたキャラたちがちらほらといたし。以下、内容に触れますー。
いちばんの不満点は、やはりジャグジー一派とかフィーロたちの必要性が微妙だったこと。実際、ほとんど活躍してないし。余計だとは言わないけれど、もう少し活かし様があった気がしないでもない。あと、アデル。ストーリー上での要請でむりやり動かされた感がどうにも拭えない。不自然……とまでは言わないが、唐突。危うさとか脆さが、もう少し事前に出せていたらなあ、と。
とはいえ、上巻でメイン張ったマリアについては、それなりに描けていたかなーと思うのでまあ、及第点でしょう。チックとタックに関しては余りにも予想通り過ぎだったけど、王道という意味では嫌いではないし。それと、今回は「葡萄酒(ヴィーノ)」の使い方が危惧していたほどには悪くなくて良かった。拮抗しそうな相手を設定したから良かったのかな。まあ、それでも反則だけど。あと、シャーネが可愛い。こくこくふるふる、とかしてるのが。成田作品で、ここまで萌えさせられるとは思わなかったよ。うん。
結論としては、5点満点で4点かな。甘過ぎ? そうかも。