『月の骨』ジョナサン・キャロル
- 作者: ジョナサン・キャロル,浅羽莢子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1989/08/19
- メディア: 文庫
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あらすじは省略。気になる人は自分で調べるように(えー
『死者の書』でも思ったけど、この人は本当にラブストーリーを書くのが上手いなあ。ロマンチックに過ぎるきらいはあるけど、普通に憧れる。だがしかし、書いているのはジョナサン・キャロルなのである。つまり、この幸せは崩壊するためにあるのだ。いうなれば、ジェットコースターで段々と頂上へとじりじりと上っていくのと同じ。てっぺんまで行ったが最後、あとは落ちるだけ。
で、今作なのだが……
足りないっ。もっと! もっと、マイナス方向のカタルシスをっ!
確かにラストはドキリとしますが。うーん、いまいち終わり方がハッピーエンドに過ぎる。ロンデュアの描写なんかはいかにもファンタジーっぽくて、良いんだけどね……。後味が良過ぎ。もっと絶望的なラストが良かったなあ……。