『スローカーブを、もう一球』山際淳司

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

珍しくノンフィクション。いや、こういうのってどうしても甘ったるい泣かせでベタベタになっているか、さもなきゃ説教臭い訓話めいたもの、みたいな偏見があるもので。ともあれ、これはそんなこともなく、特に「江夏の21球」とかは無条件に燃える。というわけで、割と有名かと思うけど一応言っておくと、スポーツの、一瞬にかける人間に焦点をあてたノンフィクション。
内容的には、80年代当時の新しい考え方、ってやつが今では別に驚くことではない所為で、若干古臭く感じてしまうものの、スポーツ自体の駆け引きとかの熱さは普遍的なものだから普通に読める。スポーツとは割と縁遠い人生送っているけれど、こうして物語として差し出されるとすごく楽しそうで、ちょっぴり羨ましい。