ダ・ヴィンチ9月号を読んだよ

ライトノベル特集の部分だけ。立ち読みだけど。や、おもしろかったら買うつもりだったけれど、どうにも内容が薄すぎて。
ライトノベル読者はバカなのか?」というコピーだけど、内容は別にバカにする方向ではなくむしろ偏見を正していく感じでした。まあ、W村上の作品と関連付けて紹介しているのは、さすがに無理あるような気がしたけれど(苦笑)。
で、まあ一番おもしろかったのは今までライトノベルに触れてこなかった人たちに読ませてみよう、という企画だったのだけれど……。うーん、そりゃそのセレクト*1だったら受け入れられるよなあ、というのが正直なところ。
ダ・ヴィンチ』がターゲットとして選んでるのがどこらへんの層なのかよくわからないんだけれど、ざっと眼を通したところ、本屋大賞ラインなんでしょう、おそらく。いわゆる、伊坂幸太郎とか絲山秋子とかが好きな人たち(偏見)。
で、だ。どう考えたってこのセレクトは、それを意識している。「ライトノベルとはどういうものか?」を説明する時に、代表的なものとしてこの3作を上げる人はいないと思う。まあ、『イリヤ』はわかる。『七姫』もセールス的に覚束無い気もするけれど、理解できなくはない。けど、『推定少女』はどう考えても本道じゃあない。
結局、ライトノベルに対する偏見のもととなっているような作品は無視されているんだよね、この記事。勿論、どのジャンルにおいても玉石混交ではあって「9割はクズ」なわけだけど、ライトノベルってむしろそういうジャンクな所こそが本道でしょう? どうせやるなら築地とか志村とかを読ませてみれば良いのに。まあ、その意味で『イリヤ』が受け入れられているのは安心材料と考えていいのかな、という気はしますが。
結論としては、いちばんバカなのは、この記事読んで「ライトノベルは既に市民権を得ている」なんて信じた人、というところかもしれません。


ダ・ヴィンチ 2005年 09月号

ダ・ヴィンチ 2005年 09月号


……とまあ、心にもないことを書いてみた。ンな与太信じ込む人はいないだろうし、そもそも記事としても中立な立場での紹介がほとんどで市民権云々なんていってないわけで、最後のはなんとなく挑発っぽくしてみたかった故の故意の歪曲なので努々鵜呑みにすること無きよう。
そもそも偏見を無くそうっていうときにいきなり濃ゆいのを出す方が間違いだし、第一その人に合った物を薦めるのは黙殺も何も当り前のことなわけで。ていうか、そもそも自分がここで紹介されるようなもの以外にあまり興味がない時点で、蔑ろにされていても気になるわけがないというオチ。不毛だなあ……。