『悪魔のミカタ② インヴィジブルエア』うえお久光

大らかに分類すれば、西澤保彦に代表されるSFミステリにあたるでしょうか。
主人公であるナチュラルボーン女誑しの堂島コウが、死んだ恋人の日奈を生き返らせるために悪魔の味方をして魂を集める、といったお話。そして、肝心の魂を集める方法というのが“知恵の実”(まあ、ドラえもんの秘密道具的なものだと思いなせえ)を使った人間に望みを叶えたことを認めさせること。よくわからない? でしょうね。まあ、詳しくは自分で読んでみなせえ。
で、副題にもなっている今回の“知恵の実”インヴィジブルエアは、何でも透明にしてしまうというシロモノ。男性諸君はこれを手に入れたらどうする? ……まあ、そういうお話、だそうです。護衛部隊がメイドでよかったね。
犯人は推理しようと思う前に明かされてしまうのでフーダニット、というよりハウダニットでしょう。まあ、それもあれだけ伏線・ヒントがばら撒かれていれば誰だってわかってしまうわけで、そこらへんに期待する作品ではありません。たぶん。おそらくは終盤のドタバタが書きたかったんだろうというか、挿絵があってよかったね、というか。ま、こんなものかなあ。
あー、あと主人公が外道ってあたりはいいっすね。
評価:C