『ザンヤルマの剣士 (富士見ファンタジア文庫)』麻生俊平

ザンヤルマの剣士 (富士見ファンタジア文庫)

ザンヤルマの剣士 (富士見ファンタジア文庫)

ある老紳士に奇妙な短剣を渡された日から、自分が不快に思った人間が次々と殺されていってしまいました。果たして犯人は自分なのでしょうか? ひいらぎはすぐにわかっちゃいましたー。
というわけで、そこに主眼がないにしてもバレバレ過ぎだと思いました。一番の失敗は、主人公である遼が、犯人に対してそうした感情を抱くように思えないこと。他の感情描写部分に関しては、ほぼ違和感を感じなかったのですが、そこだけが引っかかった。
それにしても、ハードボイルド。「優しくなくては云々」とかいう、例のあれを地で行く展開です。個人的には空々しさというか、胡散臭さを感じてしまったりはするのですが、それでも大変に格好いい。
評価:B−