『BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)』『BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)』瀬名秀明

BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)

BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)

BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)

BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)

文系な私には、荷が勝ち過ぎた印象。科学的な説明に関して、きちんとページを割いてもいるしわかり易い方なのだけれど、とにかく量が多くて全てを理解するには体力が足りませんでした。中でされている議論に関してはおもしろいと思えたのだけれどね。カタルシスを感じるには、終盤に至っての自分の理解度が足らず、「あー、なんか大変なことが起こってるんだなー」という程度の印象しか抱けなかった。あ、でも色々な知識に触れられるという純粋な知識欲を満たしてくれただけでも十分に楽しめたし、最後どんどんと事態がエスカレートしていく過程は楽しかったですよ。骨の髄まで楽しめなかったのが、残念というだけで。
どうでもいいけど、影の主人公はチンパンジーのハナだよね。終盤での活躍はやたらと格好いいわ、別れのシーンでも泣けるわ、で主人公の孝岡よりよっぽど目立っていた気がしたよ。
んー、SF読むには向いてないのかなあ、やっぱり。感想が出てきません。個人的には、ハードSFでも、短編の、勢いで納得させられるようなものの方が好きだなあ。
評価:B