『森の死神』ブリジット・オベール

面白かった。主人公のエリーズが全身麻痺だからこそ起こる、諸々の状況がいい感じにサスペンス度を高めているのがよい。しかも、それがきちんとミステリ部分に寄与している。また、エリーズの語り口が、絶望的な状況でもユーモアを忘れない感じなので読んでてしんどいことがない、むしろ、惹き込まれるほどなのも好印象。
デビュー作『マーチ博士の4人の息子』よりも数段巧い気がします。少なくとも、個人的にはこちらの方が面白かった。